コンクリートメーカーの会沢高圧コンクリート(本社苫小牧市、会沢祥弘社長)は、AI(人工知能)による生コンクリートの品質判定技術を開発した。生産年齢人口の減少や高齢化で人材確保が困難になるのを見据えた取り組み。3月に鵡川工場(むかわ町)を皮切りに各生産拠点に順次システムを導入する計画で、将来的な外販も視野に入れる。
同社は2018年、生コンクリートの軟らかさや流動性を示す指標「スランプ」をAIで判定する試みに着手。画像データの安定的な取得など課題が浮上したが試行錯誤の末、データの質、判定精度を向上させた。
AI技術の一つ、ディープラーニング(深層学習)でミキサー内で練られる生コンクリート画像と音響データなどを学習。正確なデータを得にくい過酷な環境下でも信頼性を高めた。
スランプの判定正解率は99%と高く、日本産業規格(JIS)が定める誤差(プラスマイナス2・5センチ)の範囲内という。
システムを先行導入する鵡川工場のコンクリート製品の年間生産量は、13万5000トン。当面は北海道新幹線の大型トンネル工事に使う生コンクリートの品質管理に活用する計画だ。
同社はこれまで生コンクリート製品を受注後、各工場で機械による計量管理を実施。熟練技術者がモニターでミキサー内を見て、受注条件に合うよう水とセメントの配合を調整してきた。
熟練技術者の後継育成やノウハウの伝承を進めつつ、AI活用で経験と勘に頼ってきた作業の自動化を目指す。
JISの要求水準(誤差の範囲内)よりも厳しいプラスマイナス1センチ以内とする独自基準を導入。より良いシステムを目指し、AIを進化させていきたい考えだ。
同社は「自律型製造供給システムの開発を通じ、これまで以上に安定した質の高いコンクリート供給を実現させたい」としている。
















