安平町職員 小林さん ドミンゴ・ローカルプレーヤーに 地域の情報ネットで発信

クリプトン社で行うドミンゴのローカルプレーヤーとなった小林さん

 安平町役場職員の小林誠さん(30)が、IT企業のクリプトン・フューチャー・メディア(札幌市)が行っている「Domingo(ドミンゴ)」と呼ばれるインターネットサービスで地域の話題を発信する”ローカルプレーヤー”に任命された。行政の枠を超えた新たな情報発信役として期待される。小林さんは「行政では拾い切れないもの、地域でしか知られていない魅力など町に埋もれている情報を伝えていきたい」と話す。

 ドミンゴは、クリプトン社が取り組む北海道を応援する179市町村公認のローカルプロジェクト。道内の自治体や団体の協力を得て2017年からイベントや観光、ビジネスなどの地域情報を発信している。プレーヤーが投稿サイト「note(ノート)」などでつづった内容が地域の話題として反映され、ドミンゴで紹介される仕組み。道内に住んでいない人に向けても情報発信を通じてつながりを持ち、将来的な交流人口の拡大などにも貢献する取り組みだ。

 プレーヤーの顔触れは地方公務員のほか、地域おこし協力隊、自営業などさまざま。小林さんは町役場の広報として取材活動を展開する傍ら、アウトドアサークルやネイチャーフォトグラファーなど幅広く活動しており、他の地域のクリエーターとのつながりがあるのが強み。1月下旬にドミンゴの担当者から「仕事に反映されにくい部分も含めて発信してほしい」とオファーを受けた。

 小林さんも「誰かの目に届くと考えると責任を感じるが、得られるものは大きい」と快諾。「公務員の枠にとらわれず、いいと感じたものを自分の主観で伝えられる。今まで自分のSNS(インターネット交流サイト)だけにとどまっていたものが、ドミンゴのサービスとひも付けられることで思いがけないつながりが生まれるのでは」と期待に胸を膨らませる。

 現在、道内のローカルプレーヤーは20人にも満たない。胆振管内に限っては小林さんと伊達市にいる2人だけという、胆振にとっても貴重な人材だ。「安平町は胆振東部地震で落ち込んだ時期もあるけれど、今は震災前よりもいい町にしていこうと、町職員も町民も頑張っている。『安平町』を検索する機会をつくり、拡散していく人が一人でも増えたら」と希望を語っている。

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