苫小牧市の姉妹都市、東京都八王子市は1、2月、苫小牧市植苗産のブランド牛「北雪牛(ほくせつぎゅう)」を学校給食で提供している。新型コロナウイルス対策として国が用意した緊急対策事業を活用。八王子の子どもたちは「食べて応援しよう」を合言葉に、苫小牧とのつながりを学びながら牛丼などを味わっている。
同事業は東京都などの緊急事態宣言に伴う外食需要の減少により、和牛の価格低下や売り上げ減少、在庫のだぶつきにつながることを懸念し、学校給食で和牛を提供する取り組み。八王子市教育委員会が姉妹都市の支援につながればと同事業を活用した。北雪牛を中心に道産和牛7トンを仕入れ、1月12日~2月26日に108小・中学校で計7万食を提供している。
給食は1校2回を基本に牛丼やそぼろ丼、ハンバーグ、プルコギなどで提供。メニューは「北雪牛丼」などすべてブランド名を冠した上、「苫小牧市の恵みを食べて応援しよう」などと子どもたちに紹介。合わせて「八王子千人同心」の苫小牧移住を基点にした、両市の220年に及ぶつながりも改めて教えたという。
同市教委によると、子どもたちは「今まで食べた中で一番おいしい牛肉」「いつか生産者の方に御礼をいいに北海道に行きたい」などと大喜び。同市教委は「子どもたちが姉妹都市に興味を持つ機会になれば。普段は高価な和牛を給食で出すことはないので、子どもたちもとても満足してくれた」と貴重な食育だったことを強調している。
北雪牛は「エー・イー・シー」(札幌市)が生産する黒毛和牛。2003年開設の植苗ファームを基盤に、14年に同社が事業継承してブランド化。徹底した衛生管理や高品質飼料による飼育で、雪の結晶のような美しいサシが入った牛肉が名前の由来。脂の融点が低いため、口溶け良くまろやかという。主にアメリカやシンガポールなど海外に輸出し、札幌の系列飲食店などにも流通している。
同社の曽慶正史統括マネジャーは「コロナで最も影響を受けた時期は、競りで2等級ぐらい下の金額で取引されていた」と指摘し、学校給食の提供に「ありがたい取り組み」と感謝。「北雪牛の魅力を広く知ってもらえる機会になった。子どもたちが『また食べたい』と思ってくれたら」と喜んでいる。



















