アイヌ民族伝統のチプ(丸木舟)を造るため、千歳アイヌ協会(中村吉雄会長)は20、21日、新ひだか町内静内農屋地区の国有林でカツラの大木3本を伐採・購入し、千歳市に運んだ。
千歳市のアイヌ政策推進交付金を活用した伝統技術の伝承事業。20日は中村会長も現地で立ち合い、伐採を前に立木の神に舟を造ることを伝えるカムイノミを行った。
伐採には協会会員や国有林を管理する日高南部森林管理署、造林業者らが参加。20日は樹齢約250年、直径1メートルほどのカツラの木を作業員がチェーンソーで伐採した。21日は1本目の幹周りよりやや小さい2本のカツラを伐倒した。
古い2隻の丸木舟を持つ同協会では、8月ごろまでに新たに3隻の新丸木舟を造り、9月の祭事で使用する予定。
中村会長は「多くの協力があり、大きな木を頂き感謝したい。立派な丸木舟を造りたい」と話した。

















