2月28日の日曜午後、帯広の森アイスアリーナの氷上で苫小牧勢チームが歓喜に沸いた。道路建設ペリグリンが第9回女子日本アイスホッケーリーグで初優勝を遂げた。
対戦相手は前回までに8連覇の首都強豪SEIBUプリンセスラビッツだった。試合の全時間で選手が走り続け、わずかな好機を生かして2点を先取。最後はSEIBUが捨て身でかけてきた6人攻撃をかわした。
自チームを超えたシュート数を阻み抜いて完封を達成した道路建設ゴールキーパーの18歳、増原海夕(ますはら・みゆ)選手がベストプレーヤーに選ばれた。パックを持つのが巧みな選手の多いSEIBUを機動力でしのぐ戦略を貫徹。寺尾幸也監督の企図は的中し、「マークが外れるシーンはほぼなかった」との談話に説得力があった。
道路建設は昨年あった2次までのリーグを経て、今回のトーナメントで3戦勝利して頂点に駆け上がった。当地勢一角のトヨタシグナスは釧路のDaishinに敗れて4位になったが、逆襲に期待がかかる。リーグは世界強国に肩を並べる女子の競技力向上を目的に創設された。上位の4強には北京五輪本番に臨もうとするスマイルジャパン候補の顔触れがひしめく。
今年度のシーズンはコロナ禍の中、最終盤へ向かっていく。次は11日に第40回全日本女子選手権が札幌で開幕する。昨年は中止となった大会。道路建設は20度目の優勝、トヨタは初栄冠の有終にそれぞれ挑む。(谷)









