厚真町土地改良区の理事を長年にわたって務めた町内朝日の町土地改良区前理事長の山田英雄さん(78)が2020年度北海道産業貢献賞を受賞した。また、町内美里の酒井逸也さん(47)が担い手の指導や地域農業の振興に対して助言、協力する農業者に贈られる道指導農業士に認定され、1日に2人の表彰式が役場で行われた。胆振総合振興局の花岡祐志局長から賞状などが手渡された。
山田さんは04年末に町土地改良区理事長に就任して以来、国営農業用水再編対策事業や道営農地整備事業など、土地改良事業の計画的推進に寄与した。18年9月に発生した胆振東部地震の際には、関係機関との迅速な調整を図り、施設の早期復旧に尽力した。
さらに道の土地改良事業団体連合会理事などを務め、全道的見地から農業農村の振興にも貢献。「土地改良区の理事に就任して16年、あっという間だった。これまで大変だったけれど、真っすぐ前向きにやってきた結果、無駄なことはなかったなと実感している」と受賞を喜んだ。
道指導農業士はこれまで道内で773人、胆振管内では41人が認定を受けている。酒井さんは水稲、畑作を複合的に営んでおり、「就農して10年ぐらいでまだ道半ば。指導まで到達するのは大変だけど、諸先輩の教えを守り、自分も覚えながら町内の農業を盛り上げていきたい」と今後の意気込みを語った。
表彰式に同席した宮坂尚市朗町長は「土地改良事業の推進に本当にご苦労されたと思う。本格的な復興のフェーズに転換していかなければならない時期だと思っている」と山田さんの労をねぎらい、酒井さんには「アイデアを出してもらいながら、先陣を切って人材育成を含めて後継の指導を」と今後の活躍に向けて期待を寄せた。

















