苫東中で震災伝える講話、平和な日常「当たり前でない」

苫東中で震災伝える講話、平和な日常「当たり前でない」
震災で倒壊した建物の写真を生徒に見せる五十嵐校長(左)=11日午前8時50分ごろ、苫小牧東中学校

 東日本大震災発生から丸10年を迎えた11日午前、苫小牧東中学校では、五十嵐昭広校長が3年生約100人に向け、震災を伝える講話を実施した。被災地での津波の映像や写真を見せながら「いつ何が起きるか分からない。日常は当たり前ではない」と訴えた。

 校長講話は、震災の記憶風化防止などを目的に初めて企画された。五十嵐校長は生徒たちに自身の大切な人や物を書き出し、それらを消すよう指示。一瞬どよめいたが、「皆さんの大事な物が一気に奪い去られたのが東日本大震災」と力を込めるとすぐに静まり返った。

 震災に伴う原発事故で離ればなれになった福島県の中学生が再会を誓い、作詞した合唱曲「群青」も紹介。大きな困難に遭遇しても現実を受け止め、いかに乗り切るか考えることの重要性を強調。「一瞬一瞬を懸命に生きてほしい」と呼び掛けた。

 伊豫部樹希さん(15)は「今も心に傷を抱えながらも前に進む東北の人たちはすごい。日常を大切に防災の備えをしたい」と話していた。

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