おもてなし 町民有志ら地域活性化に一役 ガイドセンター立ち上げへ 白老

おもてなし 町民有志ら地域活性化に一役 ガイドセンター立ち上げへ  白老
ガイドセンター立ち上げに向けて話し合う準備会の関係者 =10日夜、観光インフォメーションセンター

 白老町の観光ガイド養成講座を受講した町民らが2021年度から、旅行者を案内して地元の文化や自然などの魅力を伝える活動に乗り出す。4月に「白老おもてなしガイドセンター」を立ち上げ、観光ガイドのサービスを提供する。準備会メンバーらは「地域活性化の一翼を担いたい」と意気込んでいる。

 ガイド活動を企画したのは、町が地方創生交付金を活用して19、20年度に実施した「おもてなしガイド人材養成講座」で学んだ町民有志ら。アイヌ文化、歴史、自然の各コースで身に付けたガイドのノウハウを生かして実践する。今のところ、講座修了者の17人が会員として活動に携わる予定。4月14日に町コミセンで同センター設立総会を開き、役員や事業計画を決める。

 サービス提供の仕組みは、白老観光協会に置く同センター事務局が旅行者の依頼を受け、ニーズに応じて登録会員のガイドを派遣。白老のアイヌ文化・歴史的資源、ヨコスト湿原やポロト湖といった自然景観など、優れた地域資源を活用した観光ガイドのプログラムを提供する。21年度は試行期間に位置付けてガイド料を無料とし、登録会員もボランティアで活動する方針だ。

 同センターは工場見学やさまざまな体験メニューなども加えた観光ルート、プログラムのメニューを充実させ、いずれガイド料を設定して活動に当たる登録会員へ還元する。町や観光協会も同センターを後方支援。町は21年度も人材養成講座を企画し、講座修了者によるガイド活動の実践を後押しするほか、修了者向けのスキルアップ講座も用意する考えだ。

 準備会のメンバー5人は10日夜、JR白老駅北の観光インフォメーションセンターで設立総会に向けた会合を開き、町や観光協会の職員も参加して体制、活動の方向性を話し合った。

 アイヌ文化発信拠点・民族共生象徴空間(ウポポイ)をエンジンにした観光のまちづくり推進に向け、町や観光協会も町民らのガイド活動に注目。旅行者に白老の魅力を発信し、滞在型観光を促したり、リピーターを増やしたりする役割に期待を寄せており、準備会中心メンバーの岩城達己さん(66)は「楽しみながら活動に取り組み、白老の活性化に役立てば」と話す。

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