帝国データバンク札幌支店は、2021年度の賃金動向に関する道内企業意識調査結果を発表した。新年度に正社員の賃金改善(ベースアップや賞与・一時金の引き上げ)が「ある」と見込む企業は41・2%にとどまり、20年度見込み(57・2%)に比べ16ポイントも減少。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、16年度以来、5年ぶりに4割台の水準まで落ち込んだ。
賃金改善を見込む企業の規模別では、大企業が44・4%で、中小企業は40・5%。小規模企業は35・6%と4割を下回った。業界別では、「小売」が55・2%で最も高く、旅客自動車運送を含む「運輸・倉庫」が19・4%で最低だった。
正社員の賃金改善の具体的内容では、「ベースアップ」が35・3%で、前年度から13ポイントの大幅減。「賞与・一時金」は17・4%となり、こちらも10・5ポイント落ち込んだ。企業からは「正社員の定期昇給は例年通り実施する予定。ただ、最低限の上昇幅に収まるものと予想する」(自動車・同部品小売業)のほか、「20年度は賞与を下げることもせずに企業活動できたが、21年度はコロナ禍での売り上げ減少がどこまで進むのか想像できないため、従業員には21年度の賞与は減俸すると伝えてある」(農・林・水産)と厳しい現状を指摘する声も出ている。
賃金改善が「ある」とした企業の理由(複数回答)では、「労働力の定着・確保」が84・9%でトップ。賃金改善をしないとした企業の理由(複数回答)では、「自社の業績低迷」(67・1%)が最多だった。
コロナの影響が「自社の業績低迷」につながっていると回答した企業は56・1%に上った。
21年度の総人件費が「増加」を見込む企業は54・7%。前年度から18ポイントの大幅減となっている。
調査は1月18~31日に、道内企業1096社を対象に実施。563社から回答を得た(回答率51・4%)。
■賃金を改善しない理由の上位(複数回答)
順位 理由 割合(%)
1 自社の業績低迷 67.1
2 同業他社の賃金動向 20.6
3 内部留保の増強 19.4
■賃金を改善する理由の上位(複数回答)
順位 理由 割合(%)
1 労働力の定着・確保 84.9
2 自社の業績拡大 28.0
3 同業他社の賃金動向 21.6
















