白老港で1月に発生した自動車の海中転落事故で、人命救助に当たった北興工業(本社室蘭市)の社員5人に対し白老町は16日、表彰状を贈った。
事故は1月23日正午ごろに発生。家族4人を乗せた自動車が同港第2商港区の岸壁から誤って転落。運転席の男性は逃げ遅れて命を落としたものの、親子3人は同社の社員らに救助された。
事故当時、社員らは、登別の海岸へ船で運搬する消波ブロックの積み込み作業をしていた。自動車転落に気付いて船外機付きボートなどで現場へ急行。親子3人を海から引き上げ、救出した。
人命救助に貢献したとして町は、同社の本川稔さん(79)、清水富春さん(59)、五十嵐仁さん(51)、澤田真さん(49)、箕輪勝城さん(43)に消防表彰を贈ることを決め、16日に戸田安彦町長が町役場で表彰状を手渡した。
切迫した状況の中で救助に当たった当時を振り返る社員らに、戸田町長は「残念ながら1人は亡くなったものの、皆さんがいなければもっと大きな事故になっていた」と感謝した。
表彰式を見守った同社土木部地域担当部長の藤原伸一さんは「3人の命が助かり、本当に良かったと思う。今後も社会に貢献する企業を目指したい」と話した。

















