白老町大町のカフェ結がアイヌ文様を表現したカフェラテをメニュー化し、客の間で話題を呼んでいる。文様の伝統の形を取り入れたデザインをカフェラテの上に描いた。店主の田村尚華さん(46)は「白老にあるカフェとして、店からアイヌ文化を発信したい」と言う。
東京から移住し、2019年に大町商店街でカフェを開業した田村さんは「アイヌ文化が根付く白老をアピールする飲み物を作りたい」と思案。白老アイヌ協会(山丸和幸理事長)の監修やアイヌ手工芸作家の助言を受けて、アイヌ文様を表現したカフェラテを完成させ、490円(税込み)の価格で今週から提供を始めた。
デザインは、文様の基本形の「アイウシ」(とげ)と「モレウ」(渦巻き)を生かして制作。エスプレッソコーヒーとミルクで作るカフェラテの表面に、ココアパウダーできれいに文様を描く。デザインは3種類。コーヒーカップの中からアイヌ文化を発信する新メニューは評判を呼び、早くも人気となっている。
東京のデザイン会社でグラフィックデザイナーとして活躍していた田村さんは、一般社団法人しらおい振興センターの観光土産品作りにも協力。アイヌ文様を取り入れた動物のイラストを提供するなど、アイヌ文化のPRに一役買っている。
ラテアートとも呼ばれるカフェラテのデザインはさらに種類を増やしていく考えで、「地元の人々に親しまれ、民族共生象徴空間(ウポポイ)見学などで白老を訪れる観光客にも楽しんでもらえれば」と話す。




















