ガス管入れ替え開始 苫ガス しらかば町爆発火災受け 通報基準設定、再発防止に力

ガス管入れ替え開始 苫ガス しらかば町爆発火災受け 通報基準設定、再発防止に力
ガス管の入れ替え工事に着手した苫小牧ガス=苫小牧市しらかば町

 苫小牧市しらかば町で2月に発生したガス漏れによる爆発火災を受け、苫小牧ガス(本間利英社長)は25日、現場周辺のガス管の入れ替え工事に着手した。ガス管の亀裂から漏れたガスが事故の原因と推定される中、敷設した年数や区間が同じ鋳鉄製管350メートルを、4月下旬までにポリエチレン管に更新する。また、初動対応が不十分だった点を踏まえ、社員の保安教育を再徹底するなど、再発防止に努めている。

 ガスが漏れたガス管は1971年敷設の鋳鉄製低圧管。耐久年数は60~70年とされ、管寿命は優に10年を残すが、原因不明の亀裂が生じていた。鋳鉄製ガス管は昭和時代の主流で、平成以降は腐食に強いポリエチレン管を敷設。同社は老朽化したガス管を計画的に入れ替えているが、鋳鉄製低圧管は事故時点で更新の対象外だった。事故を受けて市内全域の鋳鉄製低圧管など総延長約107キロを緊急点検したが、ガス漏れがないことを確認した。

 事故を引き起こしたガス管は、苫小牧署による調べが続いており、同社が原因の特定に至るには時間を要する見込み。このため同社は再発防止の観点から、現場周辺で敷設年数が同じ路線の鋳鉄製管約350メートルの更新を優先させた。今後は亀裂が生じた原因によって、入れ替え計画やガス漏れ検査の頻度を見直す。

 一方、ガス漏れによる事故の発生もしくは発生の恐れがある場合、同社と市消防本部は相互連携の申し合わせがあったが、基準が明確ではなく、火災に至るまで通報しなかった課題も明らかになった。発生前には一時的に爆発下限界を超えるガス漏れを確認しながら、排風作業で濃度が下がったため通報せず、初期保安措置は後手に回った。

 このため同社は新たな基準を設け、漏れたガスが着火により爆発する最低濃度の10分の1以上で通報することに改め、12日付で道産業保安監督部に報告した。同社は「今回の事故は社内でも連絡が行われていなかった」と反省し「保安要員約40人を対象に再教育した。再発防止に努めていきたい」としている。

関連記事

最新記事

ランキング

一覧を見る

紙面ビューワー

紙面ビューワー画面

レッドイーグルス

一覧を見る