経験糧に飛躍誓う―全日本スノーボード選手権出場  飯田遥翔(男子15歳以下回転・デュアルスラローム )

経験糧に飛躍誓う―全日本スノーボード選手権出場 
飯田遥翔(男子15歳以下回転・デュアルスラローム )
男子15歳以下回転で全日本選手権初出場を果たした飯田

 スノーボードのアルペン競技に打ち込む苫小牧市の飯田遥翔(いいだ・はると)=苫小牧西高1年―和光中出=が、3月11日に長野県で開かれた第39回JSBA全日本スノーボード選手権大会に初出場した。男子15歳以下回転のデュアルスラローム道代表として臨んだが、結果は12人中11位。「他の出場選手の滑りを見て刺激になった」と話し、初出場の大会で得た経験を糧にしていく。

 飯田は、会社員の父保夫さん(47)が趣味でスノーボードをしていたことがきっかけで小学1年から滑りを楽しむようになった。夏はスケートボードに乗っていて、1年中「横乗り」スポーツに没頭中だ。

 小学5年からはターンの正確さなどを競い合うテクニカルと呼ばれる分野に挑戦していた。全道規模の大会にも出場を重ねたが戦績が振るわなかったため、2019年に思い切ってアルペン競技に転向。同年12月に登別のスノーボードチーム「SIG―NATURE」に加入して新たな道を歩みだした。

 アルペン競技は旗門を通過して滑走する2本の合計タイムで競う。回転のコースは全長400メートル。2人同時滑走のデュアルスラローム形式で行われる。今年2月14日に名寄市で開かれた全日本選手権北海道地区大会では、回転U15男子出場の5人中2本合計タイムを1分34秒51として3位になり、大舞台の切符を獲得。アルペン競技専心から2シーズン目にして初めてひのき舞台に挑んだ。

 1本目は大きなミスなく完走して27秒21をマーク。全体の6位につけたが、2本目では終盤の旗門通過時に足を取られて転倒し、48秒04で合計タイムによって決まる順位は11位だった。北海道とは大きく異なる雪質への対応に苦戦した。「湿った雪で足を取られてしまった」とレースを振り返った。

 目下の課題は全旗門をクリアして滑り切る完走率で、現在は公式戦で30%ほどという。ここをどう高めるか研究と練習を重ねてきた。「8割を目標に正確性を高めていきたい」と話す。

 スピードを緩めず曲がるターンの技術は転倒の危険性は増す半面、好タイムにつながる可能性もある。指導するSIG―NATUREの宮武祥子コーチ(34)は「スピードにひるむことなく力強い滑りができる選手。雪質への対応力が身に付けばもっと速くなる」と将来性を買っている。

 今春、苫小牧西高に進学。高校年代での全日本選手権で結果を残したい。「速さに耐えられる筋力や体力不足も実感した。夏場に鍛えて来季に備えたい」と成長を誓った。

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