むかわ町は今年度、地方創生推進交付金を活用した新規の恐竜プロジェクト事業などさまざまな取り組みを展開する。AR(拡張現実)の技術を用いた恐竜PR商品の制作や町内周遊観光・宿泊・滞在コンテンツの開発、ハドロサウルス科の植物食恐竜「カムイサウルス・ジャポニクス」(通称むかわ竜)のマスコットキャラクター商標登録など新たな試みと、地域商社の運営支援や産学官民連携事業など継続事業を合わせて「恐竜のまち」を力強くアピールする。
町は、恐竜プロジェクト事業に係る経費として2021年度一般会計予算に約3340万円を計上。地方創生推進交付金事業に約1700万円、地域商社運営支援に約1080万円、その他知的財産の管理と活用の推進、マスコットキャラクター商標登録などに550万円を充てている。
新規事業のうち、恐竜PRの関連商品の制作では、ARシステムを活用し、まちなかの指定した場所でスマートフォンやタブレット端末にQRコードを読み込むことで恐竜を出現させる試みを模索する。化石発掘体験を軸に農業体験や自然観察、地引き網体験などを組み合わせた周遊観光・宿泊・滞在コンテンツの開発も進めていく。
また、コロナ禍の状況を踏まえた上で、幅広い世代を対象にしたアミューズメント性の高いイベントの開催を検討。多くの町民がむかわ竜に親しみを持つように、マスコットキャラクターの商標登録も考えている。
継続事業では、昨年立ち上げたむかわ地域商社「M Dino」(エムディノ)の運営や体制を支援するほか、むかわ竜の知的財産の管理と活用を推進。桐生大学(群馬県みどり市)との相互協力協定も延長し、短期大学部アート・デザイン学科のほか、今後は4年制の医療・福祉、食物栄養関係の学部とも連携を図っていく。
町は、昨年度までの5年間掲げてきた「恐竜ワールド構想推進計画」を見直し、新博物館整備への機運を高めていきたい考え。町経済恐竜ワールド戦略室は「前回の計画で取り組めなかったことを事業に取り入れることで、幅広い推進を図っていきたい。新博物館整備への機運は、復興計画の最終年度になる25年度までに高めていけたら」と話している。




















