「すみませんが、面会は家族だけに限らせてください」。わずか数十メートル先の病室にいた大切な人と会う最後のチャンスは、新型コロナウイルスのせいでかなえられなかった。
再会を待ちわびたが3日後、帰らぬ人となった。大叔母の夫。平たく言えば遠戚だが、「つとむおじちゃん」は親等では測れないほど近い存在だった。
一番の思い出は小学時代の青森旅行。民宿で義理の大甥、大姪5人の卓球相手をしてくれた。物静かで運動家とは思えない容姿なのに、束になっても歯が立たなかった。小生や妹、いとこ間では、おじちゃんは卓球の伝説として今も語りぐさだ。
社会人になってからは、家を訪ねるたび「忙しいか」とねぎらいの声を掛けてくれたかと思えば、二言目にはマイブームだったクロスワードパズルの難問を聞いてきた。新型コロナで訪問はしばらく自粛していた。解けずに向こうへ持ち込んだ問題はなかったか。少し心配になる。
(北)
















