安平に産業廃棄物最終処分場 建設計画進む 町民から中止求める声 町は反対 風評被害懸念

安平に産業廃棄物最終処分場 建設計画進む 町民から中止求める声 町は反対 風評被害懸念

 大手産業廃棄物処理業者「大栄環境グループ」(本社大阪府)の傘下にある安平町の「DINS北海道」が、町内早来北進で産業廃棄物最終処分場の建設計画を進めている。着工、完成時期は未定。一方で町はこれまで建設について反対の考えを示しており、今後の動向が注目される。

 同社が計画しているのは、管理型と言われる最終処分場。施設の処理能力は面積2万5650平方メートル、容積18万6689立方メートルとされ、JR早来駅から約2・6キロ東に位置する民間から買い取った所有地に建設を予定する。

 同社によると、同計画は産廃処理業者「旧リブロック」から事業を引き継いだもので、汚泥や廃油、廃プラスチック類などの処理を想定。胆振東部地震の震源に近く、地割れや土砂崩れも起きた場所だが、昨年7月に表層滑りや地割れについて調査し、大規模な被害、影響はないことを確認したという。同社の担当者は「専門の文献調査により、事業地域から半径3キロの範囲に活断層はない」とした上で、「将来、胆振東部地震と同等クラスの地震が起きた場合の施設の安全性について、解析ソフトを用いて問題ないことを確認した」と説明する。

 一方、同計画をめぐっては町民からも風評被害などの影響を懸念し、中止を求める声が出ている。これらを踏まえ、同社は住民説明会の場を設けるなどして不安の声に対し、丁寧に説明する考え。町は14日に近隣自治会に住む町民と意見交換を行い、今後の方向性をまとめていく。

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