文学講座「宮沢賢治のほんとうのさいわいを探して」がこのほど、苫小牧市王子町の私設文学館、斉藤征義の宮沢賢治と詩の世界館で開かれた。市民約20人が、賢治文学の研究者の話や読み聞かせに聞き入った。
市内の市民活動団体「みらいづくりハマ遊の友」主催。
賢治文学の在野の研究者、濱田治寿さん(35)=市内在住=が、「銀河鉄道の夜」をはじめ、複数作品で扱われた「ほんたうのさいはひ(本当の幸い)」をテーマに講演した。
濱田さんは、「銀河鉄道の夜」の主人公、ジョバンニについて「自己を犠牲にして友を救った死者カムパネルラから『本当の幸いとは何か』という遺志を託された存在」とし、「賢治は最大の理解者だった妹から託された思いを、文学作品を通して私たちに問い掛けている」と解説。その上で「本当の幸いとは何か分からなくても、作品を読んで考えてもらうことが賢治の狙いだったのでは」と語った。
読み聞かせは、濱田さんの作品解説を交えながら、朗読サークル「響」のメンバーが詩の「雨ニモマケズ」「永訣(えいけつ)の朝」などを読んだ。
同サロンが市内住吉町の活動拠点以外でイベントを開いたのは初めて。高橋承子代表(67)は「催しを通し、一人ひとりが文化の担い手という思いを共有できたら」、同館の丸山伸也館長(69)は「さまざまな文化活動に利用できる場でありたい」と話していた。
















