1896(明治29)年ごろ、苫小牧の樽前地区の浜で行われていたイワシ漁の活況を伝える絵図が見つかった。道が同年1月にまとめた水産調査報告「巻之二 鰮(いわし)漁業」の中にあった。一耕社出版(新沼友啓代表)が先月発行した苫小牧地方郷土資料集第5巻「苫小牧地方の鰯漁業」で、当時の労働状況や歴史などと合わせて紹介している。
調査報告によると、絵図に描かれた樽前は当時、道内で最もイワシの漁獲量が盛んな地域。小舟でイワシを追い込みながら網を広げ、浜から網を引いて取る様子やむしろを敷いて干す様子など当時の生活史が見て取れる。
資料集によると、明治時代初期から中期にかけて道内では渡島、胆振、日高地方でイワシ漁が兒鰊(小ニシン)漁などと合わせて活発だった。イワシ類は初夏から秋ごろまで海流に乗って群れを成し、夏は下りイワシ、秋は上りイワシと呼ばれた。6月中旬から10月ごろにかけて、浜で漁が行われたという。
資料集では、このほか苫小牧地方におけるイワシの漁場や漁期、漁具、イワシ加工など漁業にまつわる一連の流れ、漁場労働の状況、乱獲の果ての漁獲不振までを詳しくまとめている。
B5判、48ページ。50部を一般頒布する。希望者は1部につき500円分の切手を同封し、タイトルを明記して同社に申し込む。
宛先は、郵便番号053―0803、苫小牧市矢代町3の2の14、一耕社出版「苫小牧地方郷土資料集」係。問い合わせは同社 電話0144(75)6790
















