ごみ量一転して増加 白老町2020年度処理実績 コロナ禍 外出自粛の影響 環境衛生センターへの搬入急増

 白老町が集計した2020年度のごみ処理実績(速報値)によると、可燃や不燃、資源、粗大を合わせた総量は6003・1トン(家庭系・事業系)となり、前年度比で7%増加した。収集ごみの中で最も多い可燃は、前年度比283・8トン増の5148・1トンに上り、減少傾向から増加に一転した。町は「コロナ禍に伴う外出自粛の影響ではないか」とみている。

 町は、収集した廃棄物を登別市の広域共同ごみ処理施設(クリンクルセンター)へ搬入し処理している。20年度実績によると、不燃は前年度比52トン増の437・3トン、粗大(大型家具や自転車など)は4・6トン増の74トン、資源(缶、瓶、ペットボトル)は72・8トン増の343・5トンで、可燃を含めていずれも前年度を上回った。

 クリンクルセンターへ搬入するごみ量は、人口減や排出抑制意識の高まりなどで近年減少傾向にあったものの、20年度総量は前年度比で413・4トン増に。中でも可燃については、減少傾向に急ブレーキがかかる結果となった。

 こうした状況について町生活環境課は「新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛によって、家の中で過ごす時間が増え、日常生活のごみも増えたのではないか」と推測する。

 町民や事業所による粗大ごみなどの持ち込みを受け入れている町環境衛生センターでは、搬入件数が急増。20年度は7677件と前年度比で1302件も伸びた。同課は「外出自粛を契機に行った家庭や事務所の片付けでごみが増え、通常より処理手数料が安く済むセンターへ直接運ぶ人も増えたのだろう」と推察する。このため、センターは、ごみを持ち込む車両の長い列ができるなど混雑したとし、「年末の大掃除で混雑することはあるが、20年度については例年とは異なる光景となった」と言う。一方、ごみを持ち込む際も分別を必要とするが、「可燃や不燃などで分別してないごみが目立ち、処理に苦慮した」とし、適切な排出を呼び掛けている。

 コロナ禍が続く中、同課は「今年度についてもごみの排出量が増える可能性がある」と予測し、動向を注視している。
 

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