苫小牧工業高ハンドボール部は全国高校体育大会(インターハイ)道予選ベスト4を目標に厳しい練習に励んでいる。4月に同高体育館で開かれた室蘭支部春季大会は優勝したものの、決勝で室蘭工業に5点差に迫られていただけに、さらなるチーム力強化にメンバーの士気は高い。ライトバックの藤原渉主将(3年)は「ディフェンスのシステムを確立して守り勝てるチームに強化していきたい」と意気込みを語った。
室蘭支部春季大会は胆振と日高の5チームが出場し、トーナメント戦で競われた。苫工は準決勝の静内戦では一方的な試合を展開し、40―14で圧勝。決勝の室蘭工業戦は一時10点差近く離したが、最終的には33―28の5点差まで縮められた。
辛勝との印象も強かったといい、「室工のシュート力に押された面はある」と小田健介監督は振り返る。センターの上澤侑馬副主将(3年)も「後半は体力が削られて走り切れていなかった。スタミナ強化が必要」との受け止めだ。
昨冬はシュート力とパス連係の強化に力を入れてきた。シュートは高い位置から打てるように練習を積んだ。藤原主将は「高く跳ぶことでGKを左右に揺さぶって空いた所にシュートを打ち込めるようになってきた」と納得の口ぶりで語った。
パスは実戦形式で連係を深めてきた。味方の動きを予測する力が向上したといい、「速いスピードの中でもパスがつながるようになってきた」と藤原主将。小田監督も「パスかシュートかの判断能力もチーム全体で高まっている」と話す。
週末には同部OBとの練習試合を重ね、実戦感覚を養っている。2日から3日間、毎年恒例の紋別市への遠征合宿を行う予定で、釧路や帯広の強豪校との練習試合でレベルアップを図る。18日からはインターハイ室蘭支部予選、6月には道予選が控えている。
「OBチームとも戦えるようになってきた」と藤原主将。インターハイに向けて「チャレンジャーの気持ちで道予選ベスト4まで勝ち上がりたい」と抱負を語った。

















