危機感

危機感

 新聞やテレビで日本や世界の新型コロナウイルスの感染者数や死者数を確かめるようになって1年数カ月。不思議も毎日、増えていく。

 鳥取県や島根県などの感染者数がなぜ少ないのかも、不思議の一つだ。大阪府の新規感染者が1005人、東京都が907人、北海道が248人だった7日、鳥取と島根は7人と2人。鳥取の人口は約56万人だが、その比率よりはるかに少ない。

 4日の新聞に「コロナ対応 鳥取が全国1位 慶応大教授比較」という記事があった。昨年1月~今年3月の厚労省などの公表データを基に、人口当たりの感染状況、検査人数や受け入れ確保病床数、移動などへの市民の協力など4分野の10の指標を選び偏差値にして比較したところ、検査人数と病床数が突出して多い鳥取県が1位、死者ゼロの島根県が2位になった。以下は佐賀県、大分県、富山県の順。北海道は下から数えた方が早い39位だ。成績の良くない順には大阪府、東京都、京都府、愛知県、神奈川県が並んだ。

 わが北海道は何が欠けているのだろう。危機感。思いやり。協力し合う気持ち―。先週、通院している病院の待合室に、ワクチン接種の問い合わせ電話への対応に苦労する職員の声が聞こえた。届いた紙は手元にありますか。よく読んでください。受け付けはまだですよ。電話はなかなか終わらず、職員の声が少しずつとがっていくのが分かる。「気を付けなきゃ」。考えながらやりとりを聞いた。(水)

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