6月13日に北海道でスタートする東京五輪の聖火リレーを1カ月後に控え、コースとなる白老町や胆振東部3町は、ボランティアの確保など本格準備に取り掛かっている。一方、新型コロナウイルス感染拡大で公道のリレーを取りやめる県も出始めている中、各町は情勢を注視している。
【白老町】
北海道での聖火リレーは6月13、14日、約200人のランナーが参加して18市町で行われる。初日は函館市でスタートし、白老町でゴール。2日目は苫小牧市を出発し、胆振東部3町などを経て、札幌市でリレーを終える。
白老町では、当日午後7時21分に町役場前をスタート。トーチを掲げた12人のランナーらが聖火を引き継ぎながら大町商店街通り、ポロトミンタラ前の道道、民族共生象徴空間(ウポポイ内)など延長約2キロのコースを走り、同7時56分にウポポイの駐車場でゴールを迎える。その後、ゴール地点で関係者が東京五輪開催の成功を願うセレブレーションを予定している。
1カ月後に控えたリレーを前に町は、コース沿道の管理や、新型コロナ感染防止を踏まえた観衆整理に当たる町職員、交通安全指導員らのボランティア約100人を確保。交通規制の案内板の製作に取り掛かるなど準備を進めている。当日の交通規制はコースや周辺道路で午後6時半ごろから同8時半ごろにかけて行う方針だ。
スタート地点の役場前では、点火式や地元中学2校の吹奏楽部員による演奏、フォトセッションなどを盛り込んだ出発式も行う。担当者は「新型コロナの状況を注視しつつ、実施に向けて万全を期したい」と言う。
【胆振東部3町】
2018年9月の胆振東部地震で大きな被害を受けた3町は、新型コロナ感染拡大による制限で規模を縮小するが、地元の小中学生や町民から公募したサポートランナーが加わって一大イベントを盛り上げる。
先陣を切るむかわ町は、スタート地点とゴール地点で記念撮影を予定。当日は100人を超えるボランティアスタッフが交通警備などに当たる。町教育委員会はすでに当日スタッフが着用するTシャツを用意し、メンバーを調整している。
厚真町は当初、中学生による吹奏楽演奏などを検討していたが、コロナ禍の影響を鑑みて計画を大幅に見直した。スタート・ゴール地点にそれぞれ限定して来賓を迎え、ゴール地点では地元の和太鼓団体による演奏を企画している。ボランティア体制は、募集で集まった30人ほどに、商工会や農協、交通安全協会など関係団体からの協力者が加わり総勢121人で対応する。また今月15日には、ゴール周辺の町スポーツセンター前で地元の小学生が桜を記念植樹し、会場に彩りを加える考えだ。
担当する町教委は「会場で生徒の応援も考えていたが、参加を控えざるを得なかった。これからの状況で随時調整していくことになるが、実施に向けて粛々と準備を進めていく」と話す。
安平町は、スタート地点での簡易的なセレモニーとしてスポーツ関係で活躍した町内出身者を紹介することを検討するほか、ゴール地点では地元にゆかりのある和太鼓奏者の演奏などを計画。町教委は高校生以上の町民、町内に通勤・通学する人を対象に当日の運営をサポートするボランティアスタッフを募っている。




















