これが新型コロナウイルス変異株の驚異なのか。道内の感染者は13日、712人に達し、道民の恐怖感をあおっている。2日に感染者326人を数え、過去最多だった昨年11月20日の304人をほぼ半年ぶりに更新したばかり。今回は2週間もたたないうちに感染者が一気に2倍以上増えた。
感染者の70%以上が195万都市・札幌居住者だが、千歳市や恵庭市、小樽市など周辺都市でも感染者が増加、徐々に輪を広げている。コンピューターの解析によると、変異株は従来株より1・4~2倍の感染力があるという。感染すると重症化するリスクも1・4倍とされ、高齢者だけでなく若者にも重症化の傾向が出ているそうだ。少しも油断はできない。
従来、感染防止にマスク着用、手指消毒、三密(密閉、密集、密接)回避が呼び掛けられてきた。しかし、変異株は三密だけでなく、「一密」「二密」でも感染リスクがあるという。これまでの防御策だけでは、容易に通用しないということだ。普段、会わない人との接触を極力避け、食事は「黙食」、会話は「大声でなく」と行動様式の変更が求められる。
感染予防の最大の決め手はワクチン接種しかない。人口の6、7割に接種を終えると、集団免疫の獲得も期待できると言われるが、コロナが該当するかはまだ判然としていない。しかもワクチン接種は高齢者から始まったばかり。今はルールを守って耐えるしかないのか。(教)









