一般社団法人白老モシリは15日、白老町森野地区でアイヌ民族の食文化や農耕をテーマにした野外行事を催した。参加した小学生らは畑でキビの種まきなどを体験し、昔のアイヌ民族の営みに理解を深めた。
野外行事は、山のイオル(伝統的生活空間)を体験する催しで、町内の親子ら15人が参加。文化伝承事業に活用するため、アイヌ民族が生活で利用した植物を育てている森野地区の苗畑で開催した。
参加者は、畑近くの野草園を見学した後、アイヌ民族ゆかりの食材ギョウジャニンニクを使った料理作りを楽しんだ。ワラビやタケノコなどの山菜入りごはん、キビで作るシト(団子)を具材にしたオハウ(汁物)も試食した。
アイヌ民族の昔の生活は、狩猟や漁労、採集のみならず、古くからアワやヒエ、キビなどの穀物も育てていた。遺跡からは鉄製の農具も発見されている。行事で子どもたちはキビの種まきも体験し、作業を通じて伝統の営みを学んだ。
母親と一緒に参加した白老小5年の濱中虹那さん(10)は「キビの種まきは初めてで、楽しかった。大きく育ってほしい」と笑顔を見せた。

















