北海道経済産業局は、5月の道内経済概況を発表した。総括判断は、新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい状況にあり、「持ち直しの動きに弱さが見られる」と3カ月連続で据え置いた。主要項目別では観光と公共工事の2項目を上方修正した。先行きについては「感染症の影響、国際経済の動向を十分注視する必要がある」としている。
3月の経済指標を中心に、4月以降の企業へのヒアリングを加味して判断した。
観光は、前月の「悪化している」から「一部に下げ止まりの兆しが見られる」に判断を引き上げた。3月の来道客数が前年同月比21・1%増と、14カ月ぶりに前年を上回ったため。ただ、3月の道内外国人入国者数はゼロで、18カ月連続で前年を下回っている。ヒアリングでは「3月の宿泊者数は前年比で増加し、底入れがあったという印象であるが、例年の4割程度。感染症の拡大が続き、警戒は必要ではあるものの、対策が一定程度取られたことにより、昨年よりも悪くなることはないのではないか」(関係機関)と指摘する声も出た。
公共工事も前月の「減少している」から「増加している」に3カ月ぶりに上方修正した。3月の公共工事請負金額が前年比12・2%増と、3カ月ぶりに前年を上回ったため。
この他の主要5項目は、いずれも前月から判断を据え置いた。
生産活動は、3月の鉱工業生産が前月比1・4%増と7カ月連続で上昇。「持ち直しの動きが見られる」と判断した。企業からは「自動車産業向けの需要が好調なことから、鋼半製品の生産が増加した」(鉄鋼業)などの声が聞かれた。
個人消費は前月同様に「持ち直しの動きに弱さが見られる」と判断した。3月の売り上げがスーパー、ドラッグストアは前年を下回ったものの、百貨店など他の業態が上回ったため。企業からは「衣料品や化粧品などの売り上げは依然として不振ではあるものの、ブランド品などの高額商品が比較的好調だった」(百貨店)などの声が寄せられている。
















