フォトカレンダー

フォトカレンダー

 厚真、安平、むかわの高校生が撮影した写真のフォトカレンダーがこの春、初めて発行された。2カ月ほど前、同僚が記事を書き、本紙「まちからまちへ」面で紹介した。胆振総合振興局が胆振東部地震の被災地で元気に活動する厚真高、鵡川高、穂別高、追分高の生徒に作品を募り、復興支援を目的にしたアサヒビールの寄付金を活用して作った。

 6年ほど胆振東部の支局に駐在したことがある。欲しいと思い振興局に連絡を取った。一般への配布はなく、販売もしていない。印刷した1000部は4校の生徒や3町の役場などに配ったという。諦められず同僚に相談すると、取材で提供された現物があると譲ってくれた。先輩風を吹かせたかもしれない。

 写真は風景や地域行事、部活、学校生活が中心だ。仲間との日常、まちの季節の表情を捉えた。匂い、温度、笑い、声援をリアルに感じそうな写真が並ぶ。かつて見てきた光景を思い出し、ほのぼのとする。過疎、少子化、災害。まちづくりの努力を帳消しにする難題の中で、地域の高校を守る努力も続いている。

 支局を離れて15年がたつ。子どもが小学校に上がる前後だったわが家にとってはたくさん思い出を刻んだ6年だった。人々に随分とお世話になったのに、未熟なコラム子はすっかり義理を欠いてしまっている。それでも懐かしい顔を忘れることはない。たくさんの関係人口、交流人口の一人として勝手に3町の応援団のつもりでいる。(司)

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