水揚げ高3億円台確保 単価低迷も漁業者努力で維持 苫小牧漁協 20年度ホッキ漁

 水揚げ日本一を誇る苫小牧産ホッキ貝の2020年度漁期(7月~翌年4月)の水揚げ量は、前年度比1・1%減の804トン、水揚げ高は同8・6%減の3億1098万円だったことが苫小牧漁業協同組合のまとめで分かった。新型コロナウイルスの感染拡大で取引価格は低迷したが、関係者一丸の取り組みで3億円の大台を確保した。

 関東圏の飲食店を中心に高級食材の需要が減り、苫小牧産のホッキも影響を受けた。1キロ当たり卸値(税抜き)は前年比32円減の386円と低迷。夏ホッキ漁(7~11月)は同63円減の419円、冬ホッキ漁(12月~翌年4月)は同7円増の352円だった。

 20年度漁期はコロナの感染拡大と連動するように単価が下落し、7月から6カ月連続で前年同月を下回った。今年に入るとしけによる休漁も多く、市場の品薄感で価格がある程度回復。同じくコロナ禍だった前年との比較となったこともあり、1、4月は前年実績を上回った。

 一方、同漁協は価格低迷の対策を次々と展開。昨年9~11月は国の資源・漁場保全緊急支援事業を活用し、計画的に休漁日を設けながら、苫小牧沿岸で移植放流を行った。市場価格の回復を促しながら、資源アップを目指す一石二鳥の取り組みとなった。

 今年2月には「苫小牧産ホッキ貝(涙の)ドライブスルー販売」を初開催し、ホッキ1000箱を安価で提供した。漁獲したホッキを漁業者自ら箱詰めするなど、組合と漁業者が一丸となって、コロナ禍を逆手に取った地産地消推進のイベントを成功させた。

 同漁協は「コロナで厳しい1年だった」と総括しつつ「日本一の苫小牧産ホッキを守ろうと、仲買人も頑張って買い付けてくれた。関係者それぞれの取り組みがあって、3億円を維持することができた」と胸をなで下ろす。

 水産エコラベルの国際認証「マリン・エコ・ラベル(以下MEL)」を取得するなど、さらなるブランド力アップを進めており、「また緊急事態宣言が出るなど厳しい状況だからこそ、個人消費へのマッチングがこれまで以上に必要になる。製品開発、販路拡大に積極的に取り組みたい」と話している。

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