白老町で28日、65歳以上の高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチンの集団接種が始まった。初日と29日は萩野公民館を会場とし、両日で約440人が接種した。町は町内の公共施設で、3176人分を枠とした集団接種を8月にかけて実施。6月1日からは医療機関での個別接種もスタートさせる。
医師や看護師、町職員ら40人態勢を組んだ萩野公民館では初日、午後1時半からの開始を前に予約者が列をつくった。会場では問診の後、次々にワクチンを打ち、15~30分間の経過観察を経て帰宅した。夫と共に接種した同町萩野の須貝郁子さん(77)は「外出自粛の生活を続けていた中で、待ちに待ったワクチンが打ててほっとした」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。この日、228人が接種したが、体調不良を訴えた人はなく、トラブルもなかったという。
町は今後、各地区の公民館やコミセン、総合体育館を会場に順次、1回目と2回目の集団接種を進め、8月8日までに終わらせる。当初は1520人を枠としていたが、道内でコロナ感染の拡大が続く中、重症化リスクのある高齢者のワクチン接種を加速させるため、新たに1656人分の接種枠を追加。現在、個別接種から集団接種への予約変更を受け付けており、これまでに約800人から変更届けのはがきが届いたという。
町によると、高齢者7112人を対象にしたワクチン接種は、26日までに5833人から予約が入った。予約率は82%に達し、65%としていた町の想定を既に大きく上回っている。
一方、16~64歳の町民約7600人を対象にした接種の開始時期について町は、当初予定より高齢者への接種を早く終了させるため、「できれば7月に始めたいが、8月からとなる見通し」と言う。

















