近く、改めて説明の場 安平町の学校統合問題 保護者から「説明不足」の声

近く、改めて説明の場 安平町の学校統合問題 保護者から「説明不足」の声

 安平町教育委員会は、遠浅、安平の両小学校を2022年度限りで閉校し、23年度に早来小と早来中を一体化して早来地区に開校する小中一貫の義務教育学校に統合することについて、近く改めて説明の場を設ける考えだ。遠浅小の保護者から説明不足を指摘する声が寄せられたためで、統合する方針に至った経緯などを保護者や町民に伝える。

 町教委によると、当初は義務教育学校の開校に伴い、対象児童に対して通学先の学校を選ぶ「学校選択制」を導入する意向で調整していた。その後、「学校によって教育格差が生まれないようにしてほしい」といった保護者の声や昨今の少子化の現状を踏まえ、町内の児童全員により良い教育環境を提供できる―と判断、23年度の義務教育学校開校に合わせて「統合」する方向にかじを切った。

 しかし、22日に遠浅小PTA有志が保護者や地域住民を対象に開いた意見交換会では、「方針を転換したことに対する周知が不十分」と指摘する多くの声が上がった。実際は昨年11月と今年2月に、この内容を説明する場が設けられたが、参加者が少なかったこともあり、内容はほとんどの住民に伝わっていなかったという。

 保護者からは「子どもは『学校があるなら遠浅に残りたい』と言っていた中で、統合の話が出てきた。ちゃんとした説明をしてもらいたい」「多忙だったり、それぞれ事情があったりして説明の場に行けない人もいる」などの声が寄せられ、これらの意見もくみ取って保護者有志は27日、町に説明の場を設けるよう求めた。

 町教委では、今月中に保護者や地域住民への説明会を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大を受けて延期。改めてなるべく早く開く方向で調整している。

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