安平町追分地区の特産品「追分カンロ」の出荷が2日に始まり、3日朝に札幌市中央卸売市場で上場された。初競りの最高額は1箱(2L、12個)1万円の価格になった。
カンロは、道内では追分地区とむかわ町穂別地区など数カ所でしか生産されていない希少な果物。サッパリとした心地よい甘みと風味が特徴で、香りも一緒に楽しむことができる。
今年最初に出荷したのは、追分カンロ組合に所属する鎌野太地さん(36)=空知管内由仁町=が生産した「小林香瓜」17箱(1箱8キロ、12~17個入り)。今年は5月に日照不足と悪天候が続いたこともあり、同組合の初出荷としては昨年より6日遅かったが、鎌野さんは「3、4月は順調に育っていたので出すことができた。ちょっと小さめだが、全体的に良く、糖度も13度前後ある」と話す。
とまこまい広域農業協同組合(JAとまこまい広域)によると、昨年は8735箱を出荷し、約2900万円を売り上げた。今年は5戸が約3ヘクタールの作付けで「小林香瓜」を生産。高齢による退会で生産者が昨年より1戸減ったこともあり、出荷目標は7000箱(56トン相当)、販売金額は約2200万円に設定している。
同組合の岩倉啓一組合長は「待っている方においしいカンロを届けたい。高値が付けばうれしく、安定して出していければ」と意気込みを語った。

















