議論は平行線たどる 学校統合問題で説明会-安平

議論は平行線たどる 学校統合問題で説明会-安平
議論が平行線をたどった遠浅、安平小の閉校についての説明会

 安平町教育委員会が遠浅、安平の両小学校を2022年度限りで閉校し、23年度に早来小と早来中を一体化して早来地区に開校する小中一貫の義務教育学校に統合する考えを示し、2、4日の2回にわたって開かれた説明会。出席した遠浅小児童の保護者からは統合に対して「反対」や「閉校の先送り」を求める意見が多く上がったが、町教委側は姿勢を変えず、議論は平行線のまま終わった。

 ある保護者は、義務教育学校の開校に伴い、対象児童に対して通学先の学校を選ぶ「学校選択制」から「統合」にかじを切ったことを新聞報道で知ったことについて言及。「われわれ保護者が検討段階で置き去りにされた」「(町教委が)統合を判断してから、結論を出すまでの期間が短すぎるのではないか」と意見が寄せられた。

 また、別の保護者は「今まで遠浅小で子どもたちと一緒に築き上げてきたものがある。いきなり『統合』という話は衝撃が強すぎて、すぐに『はい』とは言えない」と言い、「もう少し時間をかけて決断を考えてもらえないのか」と要望。「このまま統合が決まると、子どもを気持ちよく、安心して新しい学校に行かせることはできない」と23年度の編入ではなく、段階的に統合していく形を求める声もあった。

 ただ、種田直章教育長は「こちらにも反省すべき点はある。不十分ではあったことは認める」としつつも、「反対の意見も含め、統合という結論に至るまで十分に話し合いの時間を重ねてきた」と説明。「保護者の意見を大事にしてほしい」といった声にも「責任のある立場で判断をしなければならない。反対の立場の方から批判をしていただいて構わない」と姿勢を崩さなかった。

 住民説明会はこれで終了。町教委は近く、遠浅地区で早来地区などの関係者を含めた合同の検討会を予定している。

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