安平町の総合型地域スポーツクラブ「NPO法人アビースポーツクラブ」は6日、子どもたちや保護者・指導者を対象にした新規事業「スポーツサミット」を初めて開いた。新型コロナウイルス感染拡大による活動制限をはじめ、人口減少、少子化などにより地方が抱えるスポーツ環境の課題を共有し、解決に向けて意見交換した。
町内の少年団に通う小中学生をはじめ、保護者、指導者合わせた25人が参加。団員や専門の指導者不足、競技の選択肢、それに伴う移動手段が少ない点などを話し合った。緊急事態宣言期間中ということを考慮し、オンラインで開催した。
団員の確保については、交流人口を拡大させることで他地区の子どもたちが町内の少年団に入団してくる事例を取り上げたほか、指導者不足解消に向けて「将来的に卒団した子たちが大人になった時、地元に戻ってくるような環境をつくりたい」との構想を語った。また、今年2月に試行的に開催したさまざまな競技を体験できる「スポーツ探検隊」を定期開催し、挑戦したい競技の把握に努めるなどの事業や、移動面ではクラブで運用する送迎バスの積極的利用を検討していくとした。
保護者からは、コロナ禍による緊急事態宣言の延長も重なり、活動ができず、体力、モチベーションの低下を懸念する意見が寄せられ、指導者の役割として無料通信アプリ「LINE(ライン)」を活用して子どもたちへ練習メニューや課題を提供することなどを全体で共有。昨年以降、イベント、行事の中止が相次ぎ、「発表をする場がない」との声に対しては、「クラブで子どもたちのために、やってあげたい」と秋以降に向けての開催に前向きな考えを示した。
今後について同クラブの鳥實裕弥クラブマネジャーは「教育委員会や議員の方にも参加してもらい、現場の声を届ける機会にしていきたい」と展望を語った。

















