道内一の生産量を誇る新冠町特産「にいかっぷピーマン」の共選出荷が、同町農協敷地内にある選果場で行われている。今年の販売額は、前年が高単価だったことから前年比約１億７０００万円減の９億４０００万円を計画している。

　町内のピーマン生産は、水稲転作に伴う補完作物として１９８４年に農家２戸が導入。「にいかっぷピーマン」のブランド名で徐々に生産戸数や作付面積を増やし、２００２年に初めて販売額が３億円台を突破。近年は売り上げを大幅に伸ばしており、昨年は過去最高の１１億１６２８万円を記録した。

　今年は４６戸が作付けし、面積は２４・９ヘクタールのハウスで栽培。出荷量は昨年実績を上回る２１９０トンを計画。選果場では、農家から持ち込まれたピーマンの選果が行われ、農協職員らが黙々と作業に当たっている。

　梱包（こんぽう）されたピーマンは道内市場や関東、中京、関西方面に送られる。最盛期の７～８月には１日３５トンもの作業が行われる日もあり、共選出荷は１１月上旬まで続く。

　農協の畠山拓也農産課長は「今年のピーマンは天候に恵まれ、ほぼ順調に生育している。新型コロナの影響で先行き不透明だが、道内シェアは前年並みの約６０％を維持できると見込んでいる」と順調な生産に期待している。