新型コロナウイルスの影響で経済的に困窮し、公的な支援制度を利用する人が苫小牧市内でも急増している。市総合福祉課が2020年度に受けた生活困窮に関する新規の相談は、前年度比約2倍の970件に上った。市社会福祉協議会にも窮状を訴える人が続々と訪れており、担当者は対応に追われている。
市総合福祉課は、困窮世帯の家計や子どもの学習支援に関する相談などに対応。19年度の新規相談件数は例年と同水準の489件だった。
20年度に受けた970件の相談のうち失業や廃業などで収入が減り、住居を失う恐れのある人に国が家賃相当額を支給する「住居確保給付金」絡みが約240件を占めた。コロナ禍で経済的に厳しいという相談は約60件、国の貸付制度に関するものも約200件あり、約500件が新型コロナ関連だった。
住居確保給付金については、国が昨年4月にコロナの影響で収入が減少した人も対象とする要件緩和を実施したことで昨年5月以降、相談や申請が急増。20年度内の給付決定は101件と、19年度の8件から激増した。
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市社協は、家計が苦しい人に無利子で生活資金を提供する「生活福祉資金貸付制度」の相談や申請を受け付けている。国は昨年3月以降、コロナ禍で収入が落ち込んだ人も対象に加える特例措置を実施しておりこれに基づき、3月までに市社協が受け付けた申請は1369件。このうち、1240件の貸し付けが実行され、金額ベースでは約3億円に及ぶ。
市社協によると、今年に入ってから申請が増えており、3月は235件を受理。担当者は「貯金を切り崩しながら1年間頑張ってきたが底を突き、『もう限界』と打ち明ける人が多い」と話す。
貸し付けをきっかけに窮地を脱し、新たな仕事に就くなど暮らしを立て直す人がいる一方、貸付金が限度額に達してもなお、生活再建のめどが付かない人も少なくないという。
国は限度額いっぱいまで貸し付けを受けても困窮状態が続く世帯などを対象に、給付金を支給する新たな制度を今夏にも始める計画。市社協の担当者は「ゴールが見えない生活に疲れ果てている人は多い。国の制度で状況が好転することを願うばかり」と語る。
















