厚真中央小学校(吉岡ゆかり校長)は10日、町教育委員会が社会教育として行っている「放課後子ども教室」の活動と学校の授業を組み合わせた学社融合事業をスタートさせた。町教委がすでに実施する、外部の専門家を招いて遊びや体験をする活動の要素を、授業の中に取り込むことで、質の高い教育を提供する取り組み。児童の興味や関心、発展的学びにつながることが期待されている。
町教委によると、木曜日6時間目の授業を学社融合事業に充て、年間5回ほどを予定。まちづくりに関する討論やワークショップ、自然体験を通じた工作などを計画している。
この日は、4~6年生の体育の授業として、「走り方教室」を開講した。地元の陸上競技少年団「厚真スローイングチーム」の指導スタッフが講師になり、児童たちにリレーのバトンの渡し方などを実演して見せ、丁寧にアドバイスした。5年生の窪田翔太君(11)は「少しうまくできるようになった。教えてもらったことを生かして、みんなでできるようになれたら」と笑顔を見せた。
生涯学習課社会教育グループふるさと教育推進コーディネーターの舛田仲永さん(60)は「外部の講師が来ることは以前からあったが、放課後子ども教室と学校の授業を組み合わせるケースは珍しい」と言い、「授業として取り扱うことで、子ども教室の活動を学校教育に取り込むことができる」と話す。
吉岡校長は「先生方の働き方改革にもつながるし、子どもたちにより質の高い学びを提供できる。しっかり確立できれば、他の地域にも新たな教育事例として発信できると思う」と期待を寄せていた。

















