むかわ町は、新型コロナウイルス感染拡大により町内でクラスター(感染者集団)が起きている状況を踏まえ、2020年度の繰り越し事業費を活用し、緊急対策を行うことを決めた。福祉、教育分野の施設職員に対して町独自でPCR検査を行うほか、経済支援、学校内や町内公共施設での感染症対策などを盛り込んでいる。
PCR検査は、クラスターが発生した穂別地区の高齢者施設職員に対して週2回実施していくほか、その他の介護福祉施設や学校、児童施設の職員に対し、2週に1回検査し、利用者や家族などの不安の解消を図る。
地元への経済支援としては、漁業者の出荷に掛かるコストを軽減する措置として、5月から8月20日までに購入した魚箱の費用を全額助成。飲食店には、道からの支援前のつなぎ資金として、1事業者当たり10万円の経営緊急支援金を支給するほか、テークアウト商品のチラシや新聞折り込みの手数料を助成する。飲食店以外の商工業者についても1カ月の売り上げが前年、前々年のいずれかと比べて20%以上減少している事業者に一律10万円を支援する。
感染症対策としては、昨年度から実施している鵡川高校の下校バスの1台増便を12月まで継続。小中学校の職員室に空気清浄機やサーキュレーター、簡易パーティションを設置する。社会教育・体育施設に空気清浄機、町民会館、生活館には空気清浄機と検温機を備える。穂別キャンプ場や鵡川地区のぽぽんた市場にも自動検温検知器を設置する。このほか、町内企業で陽性者が出た場合に備え、感染拡大を防ぐための防護服やグローブなどを確保しておく。
町は一連の事業に対し、繰り越し事業費として2900万円を計上している=一覧表参照=。

















