東日本大震災で被災した人たちの思いをテーマにした演劇「えぞりす亭にて~あの日を忘れない、まだ終わっていない」が27日、苫小牧市王子町1の私設文学館・斉藤征義の宮沢賢治と詩の世界館で開かれる。関係者は「苫小牧や近郊に避難してきた被災者にも見てもらいたい」とアピールする。
江別市に実在する喫茶店「えぞりす亭」を舞台に、福島県などで被災した4人が、震災発生から10年を振り返り、それぞれの心情を吐露する約1時間のオムニバス形式の舞台。震災に伴う福島第1原発事故で、同県から札幌市厚別区に自主避難し、同喫茶店を経営する宍戸隆子さん(48)が脚本を担当しており、被災者の実体験が反映された内容となっている。
舞台を手掛けるのは、札幌で復興支援をしている「子どもを守ろうよ」の会、えぞりす亭実行委員会で今年3月11日、札幌市内で初公演。前評判が広がり、公演前に江別での追加公演が決まり、同19日の江別公演で「世界館」との縁が生まれ、苫小牧公演も実現したという。
12日には同館で、本番さながらの通し稽古が行われた。演出を手掛ける実行委の橋田志乃舞さん(54)は、「出演する一人ひとりの体験は違っても、実は同じことを伝えているということを見る人は感じてもらえると思う」と語る。
出演者の一人で宍戸さんの長女、柚希さん(20)は10歳のときに被災。「劇は被災者の現実でもある」と訴える。
宍戸さんは「北海道での暮らしには感謝しかないが、被災した者の心には小さなガラスのかけらのようなものが残っている。10年たったが震災は終わりではない」と話した。
公演は午後2時と午後4時からの2回を予定。定員は小学校中学年以上各25人で、事前予約が要る。チケットは前売り、当日とも1000円。予約、問い合わせは同館の丸山さん 携帯電話080(8746)6558。毎週水~日曜の午前10時~午後4時。
















