旧エガオ問題で論戦 和解協議詳細明らかに 市、具体的解決策は示さず

旧エガオ問題で論戦 和解協議詳細明らかに 市、具体的解決策は示さず

 苫小牧市議会定例会が17日に開会し、JR苫小牧駅南口の旧商業施設「駅前プラザエガオ」を巡る問題で論戦が交わされた。敷地の一部を所有する大東開発(苫小牧市)が建物を所有する市に損害賠償を請求した訴訟で市が敗訴し、賠償を命じられる中、停滞する駅前再開発に向け、市の姿勢をただす質問が相次いだが、解決への道筋は不透明なままだ。

 大東側が市に損害賠償を求めた訴訟は、札幌高裁が5月、市に賠償金支払いを命じ、市は上告せず判決が確定した。賠償金743万円(訴訟費用を含む)に関する一般会計補正予算案の質疑で、札幌高裁が勧告した和解協議の詳細が明らかになった。

 裁判官の指示に従い、市は大東側の「三星発祥の地」を残したいとの意向を踏まえ、(1)三星店舗が出店できる市有地との交換案(2)大東側が所有する土地を買い取る案―を提示したが、大東側は敷地内に点在する所有地を一つに寄せることを要望。市側は「他の地権者から無償譲渡された土地を、交換用地にすることは困難」と伝え、協議は決裂したという。

 木村司氏(新緑)は、「破産すると知りながら(大東側が土地を)買っている。市民は納得いかない」と指摘。自治体が適正な価格で土地を取得できる「強制収用」の可能性を尋ねた。市は「強制収用の権利は認められているが、その場合、市が再開発の事業主体になる必要がある。今のところ、そこまでの判断は持ち合わせていない」と説明。これまで通り、権利集約を終えた上で民間事業者からの優れた提案を受け、権利を無償で譲って建物の解体と再開発を行う方針に基づき、交渉を続けるとした。

 金沢俊氏(新緑)は、賠償金の支払いがすでに寄付に応じた他の28個人・法人との公平性を欠くことを問題視し、「より現実的な解決方法を」と求めた。桜井忠氏(会派市民)も「軌道修正が必要ではないか」と訴え、旧権利者も加えた3者で譲歩の余地を探ることを提案した。

 岩倉博文市長は「次に向けた具体的な一歩を踏み出せるように全力を挙げ、取り組んで参りたい」と述べたものの、相手との交渉中を理由に具体的な解決策を提示するまでには至らなかった。

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