利用を呼び掛け 「乗合バス」試験運行 浦河

利用を呼び掛け 「乗合バス」試験運行 浦河
ワゴン車に乗り込む大下さん(右)

 浦河町が1日に町内で試験運行を開始した空白地帯向け公共交通の「乗合バス」が5日、初めての乗客を乗せて絵笛―堺町間を運行した。利用は低調で、今のところ5日以外の予約はゼロ。町は「これを契機に大勢の人に利用してもらいたい」と話している。

 前日までに電話予約すると自宅前で乗り降りでき、スーパーや病院のある市街地まで運行するデマンド型バス。交通手段のない高齢者の買い物や通院、高校生の通学などを支援する。試験運行では、利用ニーズや運用上の課題などを探る。

 初めての乗客は、絵笛在住の大下美千代さん(85)。これまで運転していた夫の英夫さん(89)が6月12日に亡くなり、遠くまでの移動が困難になった。この日は、新型コロナワクチンの接種のためにバスを利用し、「乗車第1号と聞いて驚いた」という。最近の買い物は身内が運転する車に頼っていたが「試しに乗ってみようと前日に予約しました」と話す。町は「ようやく利用があった。今後に期待したい」と話している。

 乗合バスは定員7人のワゴン車で、平日午前7時から午後6時にかけて、1日3往復運行。利用者は前日午後8時までに電話で予約し、乗降場所と時間を伝える。運賃は地区で異なり、200~500円。小学生や身体障害者手帳のある人は半額、未就学児やシニアパスポートのある70歳以上は無料。

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