北海道栄高相撲部は6月に北斗市で開かれた第75回北海道高校相撲選手権大会兼第99回全国高校相撲選手権大会北海道予選会団体で優勝し、全国大会(8月、新潟県)の出場権を獲得した。個人でも野坂朋矢(2年)が優勝、東亮佑(同)が準優勝し、全国切符を手にした。
相撲部は、昨年4月に創部した。2年生5人、1年生1人の計6人で活動している。
団体戦は3チームのリーグ戦を展開。道栄は函館水産に5―0、大野農業に4―1で圧勝。個人戦トップ2の野坂と東を中心に危なげなく勝利したが、函館水産戦では東がすくい投げで勝利するも足を滑らせて転倒する場面があった。高山和典監督から「油断は禁物」と厳しく指導を受けた東。「気持ちのどこかで余裕があったけど一番一番集中できるように改善する」と気を引き締めていた。
トーナメント戦で競われた個人戦決勝は野坂と東が勝ち上がり同門対決となった。「立ち合いの反応が良かった」と野坂。中に入ろうとする東を小手投げでかわした。
渡島管内福島町出身。千代の富士を輩出した相撲が盛んなまちで生まれ育った。野坂は「立ち回りや体つきは憧れ」と話す。
惜しくも準優勝の東。「すぐに上体が崩れてしまった」と試合を振り返った。道場で共に汗を流すライバルとの敗戦。「切磋琢磨(せっさたくま)する仲間だからこそ勝ちたい」とリベンジを誓っていた。
メンバーは1カ月に200キロ以上の米を平らげ、ビルドアップを図ってきた。野坂も1年時から15キロほど増量し、105キロとたくましさが増した。高山監督は「食事も稽古の一環。つらいが一生懸命ついてきてくれている」とたたえた。
3月の全国高校選抜大会(高知県)以来の全国大会。東は3回戦、野坂は1回戦で敗退し、団体戦でも精彩を欠いただけに熱が入っている。団体戦で先鋒(せんぽう)を務める東は「一つ取って流れを引き寄せる相撲をとりたい」と意気込む。高山監督は「初のインターハイなので、まずは経験してもらえれば。気持ちで負けない試合をしてほしい」と話していた。

















