北海道大学の大学院で観光ビジネスなどを学ぶ学生らが10日、むかわ町内でフィールドワークを行った。留学生などを含めた17人が参加し、ハドロサウルス科の植物食恐竜「カムイサウルス・ジャポニクス」(通称むかわ竜)が発見された穂別地区の現場で化石発掘などを体験した。
大手旅行会社JTBが外部講師として携わる「観光地域ビジネス論演習」の一環。観光による教育、産業的価値について学んでもらおうと企画した。
学生たちは、化石発掘体験で普段立ち入ることができない穂別稲里の現場に足を運び、見慣れない景色に目を丸くしながらスマートフォンに収めるなどした。ピックやハンマーを使って山の斜面の岩盤を砕き、ニマイガイなどの化石も採取した。
穂別町民センターでは地元関係者と意見交換をした。町の担当者は「恐竜を核にした単なるまちづくりではなく、町の課題解決につなげたい」とし、これまでの取り組みを紹介。恐竜化石など地域資源を生かしたビジネス創出を目指して昨年設立した地域商社「M Dino」(エムディノ)の田所隆専務は、現在行っている事業や今後の展望について説明した。
北大大学院1年の横山由奈さん(22)は「化石発掘は難しかったが、きれいな貝が採れた。かわいいですね」と振り返り、「将来、観光に関わって働くことになると思うが、地域の魅力について改めて考えさせられる機会だった」と話していた。




















