鵡川中学校(広田智人校長)は14日、オンライン会議システム「Zoom(ズーム)」を活用して全校ネットモラル教室を開いた。山梨県甲斐市の依存症回復施設「グレイス・ロード」で生活支援員を務める坂本拳さん(26)からネット依存症の恐怖や、ゲームやスマートフォンとの向き合い方などを学んだ。
夏休みを迎える前に、ゲームやスマホについて考えてもらおうと、山梨県の現地と学校をオンラインでつないで開催した。
坂本さんは看護学生だった20~21歳の頃、スマホのゲームにのめり込み、お金を払うとアイテムなどがもらえる課金を繰り返して請求金額が20万円以上に膨らんだ経験を明かした。「借金を返そうと、ギャンブルに依存し、誰にも悩みを打ち明けられなかった」と当時を振り返った。
その後、回復施設に入って1年半ほどスマホに触れずに生活し、再びスマホを手にしたときは身近な仲間に悩みを相談しながら依存症を克服していったことも紹介した。「スマホやゲーム、ギャンブルは現実世界を楽しくする道具だが、使われる側や、生活の一部になってはいけない」と指摘。未然に防ぐために▽外に出て友達とのつながりを増やす▽ゲーム以外のストレス発散法や楽しみを増やす▽宿題や家事手伝いなど、まずはやるべきことをやってからにする▽悩みを誰かに相談する―などを呼び掛けた。
3年生の南部優奈さん(14)は「実際に経験した人の話を聞いて、スマホやギャンブルの依存症は怖いと感じた。親が使う時間を制限してくれていることで依存症にならずにいられるとも思う」とし、「仲間を大切にという話もあった。親や友達に感謝しながら生活したい」と話していた。

















