市、地籍調査に今年度着手 小糸井町1から

市、地籍調査に今年度着手 小糸井町1から

 苫小牧市は今年度から、土地の所有者や境界などを特定する地籍調査を始める。「土地の戸籍」とも呼ばれる地籍調査は市町村が実施主体となって行う国土調査で、土地取引の円滑化や災害復旧の迅速化などに役立てる。東日本大震災後の復旧・復興事業でその重要性が再認識され、今年度は小糸井町1から着手し、民間業者に委託して進める。

 苫小牧市では大規模災害への備えとして地籍調査を行う方針を決め、2019年9月までに事業全体計画を策定。対象地域は、高い精度の測量で区画整理をした沼ノ端鉄北地区や一部開発行為地区などを除く約352平方キロ。市内を140の地区に分割した上で、調査範囲を段階的に広げ、全地区の調査を約100年かけて終わらせる計画を立てている。全体事業費は全土地を一筆から調べた場合で約82・4億円と見込み、うち2分の1を国、4分の1ずつ道と市でそれぞれ負担する。

 調査は津波の浸水予想を踏まえながら市街地を優先し、工業地区や農業地区、次に山林地区と進める考えだ。具体的な手順はまず調査に入る地域の住民への説明を行い、土地所有者の立ち会いで土地の範囲や境界を確認。さらに測量結果に基づく正確な地図と台帳を作成し、都道府県知事の認証を受けた上で法務局に提出すると、登記簿に反映される。

 21年度予算には事業費に約1053万円を計上。小糸井町1の0・11平方キロで、対象の約60世帯への説明は新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、戸別訪問で理解を求める予定。3年程度かけて、知事の認証を得る想定だ。開発管理課は「課税の適正化や公共事業の円滑化にも有効なデータ」としている。国土交通省によると、地籍調査を実施していない市町村は21年5月時点で、全体の約2割となっている。

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