東日本大震災発生から10年に当たり、震災被災者の心境や震災に対する思いを朗読劇にした「えぞりす亭にて―苫小牧公演―」がこのほど、斉藤征義の宮沢賢治と詩の世界館で上演された。出演者5人の鬼気迫る演技に、訪れた市民37人は圧倒されながら見入った。
「えぞりす亭にて実行委員会」と札幌市で復興支援を行う「子どもを守ろうよの会」の共催。脚本を書いたのは、劇の舞台となったカフェ「えぞりす亭(江別市)」店主で震災被災者でもある宍戸隆子さん(48)。
知人や自身の実体験を基に、「震災から10年」を胸に抱えてきた被災者の辛辣(しんらつ)な思いを描いた物語。宍戸さんの長女柚希さん(20)も、8歳で北海道に避難してきた経験を持つ高校生役で出演し、「何で私たちばかり、こんな目に遭わなくちゃならないの」と涙を浮かべ訴えた。
宍戸さんは「震災を風化させてはいけない、何も終わっていない」と脚本への思いを語り、市泉町から来た榎戸克美さん(74)は「現地での『助けてくれ』という生々しい叫びが、演技から伝わってきた。見に来てよかった」と語った。
















