熱意

熱意

 安心で住みやすいまちづくりを検討する会に参加している。苫小牧港開発が呼び掛け、不動産会社や金融機関、商工会議所、市もメンバーに名を連ねている。

 まちづくりの重点を明確に「子育て」と「介護」に絞り、検討を重ねる。先日は学研ホールディングス常務取締役の小早川仁さんを招いた。学研といえば「科学」と「学習」。わくわくしながら付録を開けた世代の一人だが、両雑誌は休刊からもう10年以上が過ぎ、学研グループはサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)やグループホームを全国で500棟近く展開しているという。

 来春開業予定の広島県廿日市市のサ高住は、高齢者住宅と同じ建物に診療所や薬局のほか保育所やコンビニもあり、子育て支援と高齢者施設の両方を備えることで多世代交流を目指す。そして、まちづくりにはさまざまな官民連携が必要だという。

 小早川さんは苫小牧の中心市街地について「寂しい感じがした」と印象を語ったが、寂しいどころでは済まない。巨大な廃虚ビルが7年も駅前に立ちはだかっている。このまちで、安心して子育てと介護ができる住みやすいまちづくりができるか―。全国各地の自治体とともに事業を手掛けてきた小早川さんは、首長の強いリーダーシップと覚悟があり、(縦割りでなく)横串を持ったところ、熱意のある人たちがいるところは話が進むと言う。諦めずに、少しでも前に歩きださなければ。(吉)

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