日高王国推進協議会協力で、浦河高校の生徒3人が22日、浦河町上杵臼の中村恵治さん(69)の牛舎で日帰り就業体験を行った。
同協議会は、漁家や農家での就業体験や民泊を伴う修学旅行を受け入れている。今回は、浦河高校から課題研究の一環で地元基幹産業での就業体験の相談があり、修学旅行生の受け入れ経験のある中村さんに搾乳体験や牛舎清掃体験を依頼した。
中村さん宅を訪れたのは、課題研究のテーマを1次産業に設定した浦河高校の作佐部里咲さん(18)、藤村舜香さん(17)、山田陽菜さん(17)。
着替えをして牛舎に移動すると、中村さんから乳の搾り方や機械で搾乳するパイプライン搾乳機の構造を教えてもらった。中村さんの作業の様子を動画や写真に収め、1頭当たり1日何キロの牛乳を搾るのかなど疑問に思ったことを質問した。
搾乳後は業者が行う検査の様子を見学し、牛舎の清掃で汗を流して帰途に就いた。
山田さんは「いつも飲んでいる牛乳の製造工程が分かってよかった」。作佐部さんは「搾乳に機械を使っていることが意外だった。ただ搾るだけではなく、牛とのコミュニケーションや信頼関係をつくることも大事なんだなと感じた」。藤村さんは「朝の早起きがつらかったけど、子牛がかわいかった」と振り返り、3人は「学んだことを、町内でも浦河の産業を知らない人たちや道内外に発信していきたい」と話していた。
今回撮影した動画や写真は、これから同協議会と連携し、町のホームページで発信する予定。また、3人は8月にも2回、町内の漁業と農家で就業体験をする。

















