記者コラム 風 K君と父

記者コラム 風 K君と父

 先日、親戚のK君と数年ぶりに会った。現在、高校1年生のK君の生い立ちは複雑で、実の母と、父の再婚後は義理の母からも暴言や暴力による支配を受けて育ってきた。

 3年前に亡くなった記者の父は生前、K君のことを常に気に掛けており、専門の相談機関にもアドバイスを求めていた。しかし、K君が暮らす地域は苫小牧から遠く離れていたため、具体的な解決策は見いだせなかった。

 それでも、K君は自分を心配してくれる親戚のおじさんの存在を心強く思っていたのだろう。高校の夏休みが始まるとすぐに父の仏壇に線香をあげるため、苫小牧にある記者の実家を訪ねて来てくれた。

 今も義理の母からの支配は続いているという。それでも「化学の道に進んで人の役に立つ」という自らの目標に向かって歩み始めたことを語る姿から、理不尽な支配に屈しない力強さを感じ、ほっとした。K君の背中越しに見える遺影の中の父も、安心しているようだった。(百)

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