苫小牧市の尚志館當摩道場所属生が7月31、8月1両日に札幌市で行われた第18回北海道小学生学年別柔道大会で好成績を挙げた。6年男子45キロ級の加藤廉(ウトナイ)、5年女子40キロ超級の水見紀織(美園)が各部門を制覇。5年女子40キロ級の前川月穂(明野)が準優勝、5年男子45キロ級の上田祐彰(苫小牧西)が3位と健闘した。
新型コロナウイルスの影響で2年ぶりに開催された小学5、6年生対象の個人戦。北海道柔道連盟が主催。コロナによる政府の緊急事態宣言で5月の苫小牧市開催から日程・会場を変更して学年、体重別の男女10部門でトーナメント戦が行われた。各部門優勝が全国大会(29日、大阪府)切符をつかんだが、感染症の影響で中止になっている。
加藤は2回戦から登場、相次ぐ接戦を勝ち抜いた。厳しい組み合わせに「常に決勝戦のようだった」と同館の水見秀紀代表。相手には得意とする背負い投げなどを徹底的に研究されていたが、加藤は「焦らず強気で試合ができた」と胸を張る。
今年3月に参加した道内オープン大会での経験が生きた。背負い系の技を警戒され大苦戦。そこから内股など苦手の足技習得に取り組んだ。2カ月以上の大会延期も味方。「やってきた努力が報われた」と笑みをこぼした。
小学校では最初で最後のチャンスだった全国大会出場はかなわなかったが「これからも自分の柔道を良くしていくだけ」と前向き。「さらに技を覚えて、スピードのある試合展開ができるようにしたい」と冷静だ。
水見は2回戦から登場し、得意の内股などで全3試合を一本勝ち。「ポジティブな気持ちで戦えた」他を寄せ付けない貫禄の試合運びに手応えをつかんだ一方、「久しぶりの公式戦で緊張した。動きがもさっとしていた」と振り返った。
全国大会出場の夢は来年に持ち越し。「悲しいけど北海道チャンピオンになれたことには変わりない」と気持ちを切り替え稽古に励んでいる。背負い投げなど各技の精度を上げていくという。
前川は決勝で佐藤小春(登別)に悔しい一本負け。相手の得意とする背負い投げを警戒しながら臨んだが、一瞬の隙を突かれて投げられると最後は寝技に屈した。「1位を取りたかった」と悔しがる。「先に自分の組み手にして技を決められるようにしたい」と来年のチャンスを見据えている。
上田は3位入賞も「納得していない」。緊張で思うような柔道ができなかったという。水見代表が「運動能力が高くて伸びしろも多い」と期待を寄せる一人。「自分の得意な技でしっかり一本勝ちできる選手になりたい」と飛躍を誓った。

















