カメルーン代表 3選手 練習を公開―東京パラリンピック事前合宿

ランニングパートナーと走るルボグ選手(左から2人目)

 24日開幕の東京パラリンピックに向けて、苫小牧市内で事前合宿するカメルーン代表の選手団が13日、緑ケ丘公園陸上競技場と総合体育館での練習を報道公開した。陸上短距離、パワーリフティングの男女選手3人が最終調整に汗を流し、「苫小牧の人はとても優しい。良い練習ができている」と充実した表情で語った。

 選手は、ほぼ完全な視覚障害があるクラスT11の女子1000メートル、200メートルのジュディエット・マリエット・ルボグ選手(31)、同T11の男子100メートル、400メートルのギョーム・ジュニオール・アタンガナ選手(22)、下肢障害がある女子パワーリフティングのミモゼット・ナムシ・フォティエ選手(43)の3人。選手団はジュル・テオドール・エシンディ団長(41)をはじめ、コーチや理学療法士ら計11人で構成している。

 9日に苫小牧入りし、市内のホテルに宿泊しながら、10日から同競技場と総合体育館で練習。新型コロナウイルス感染対策のため普段は非公開で、会場の動線も一般市民と分けている。選手団や対応する市職員は毎日PCR検査を受け、移動もバスと車いす用ワゴン車を貸し切りにするなど、徹底している。

 13日は午前に総合体育館、午後に同競技場でそれぞれ練習。フォティエ選手は体育館のトレーニング室で、両手でダンベルを上げるなど、ウオーミングアップしてからベンチプレス。重りを95キロ、98キロ、100キロと変えながら4分間隔で3セットを挙げ、初出場のパラ大会に「まずは楽しみたい。そしてメダルを取れたらうれしい」と話した。

 ルボグ、アタンガナ両選手も体育館でエアロバイクをこいで汗を流し、午後は同競技場でランニングパートナーと走った。ルボグ選手は130メートル、150メートル、180メートルを各3回走り、特にスタートとゴールを念入りに練習。パラ大会に向けて「自分の最高記録を更新したい」と力を込め「カメルーンの国旗を高く掲げるようにしたい」と表彰台を目標に掲げた。

 アタンガナ選手は400メートル走を繰り返し、最初と最後の150メートルずつをチェックし「表彰台の最上段、金メダルを目指します」と抱負。羽田空港と苫小牧での歓迎が印象に残ったとして「パラリンピックに向けての刺激になった。このおかげで自分のベストを発揮できれば」とした。

 3人は「良い練習ができている」などと手応えをつかんでおり、エシンディ団長は「苫小牧市の歓迎にとても満足している。施設やホテルのインフラはとても良く、食事もアフリカ食の特徴を取り入れてくれて心地よい。選手が自分のパフォーマンスを最高レベルに達するため準備を進め、良い結果を出せたら」と話している。

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