地震、大津波を想定 浦河小で 1日防災学校 段ボールベッドや 非常食作りに挑戦

段ボールベッドを組み立てる5年生

 学校の授業に防災の要素を取り入れ、防災を考える一日とする「1日防災学校」が25日、浦河小学校(木田理博校長)で開かれた。地震、大津波を想定し、全学年が避難訓練を行うなどして防災に対する意識を高めた。

 昨年に続き4回目の開催で、同校と町、町教委が主催した。

 1日防災学校は、2校時の地震と大津波を想定した避難訓練から始まった。外が雨模様のため、全校児童で一時避難のみ行い、体育館に集合。浦河消防署員から講評を受けた。

 3校時は、防災について1年生は絵本、2年生はかるたで学んだ。4校時は、3年生が新聞紙でスリッパを作り、4年生が災害に関するものについて学習。6年生はハイゼックス(高密度ポリエチレンの一種)を使用した非常食作りを体験した。

 給食時間は、9月1日の「防災の日」にちなみ、非常食を献立にした防災給食を町教委町学校給食センターの協力によって、浦河町内全小中学校で実施した。児童生徒が、緊急時の備蓄品や救援物資で届くと想定される食品を味わった。

 献立は、長期保存が可能で常温で食べることができる「救給カレー」をはじめ、ボランティアによる炊き出しで想定される「ツナ缶のスープ」や、救援物資で届くと思われる「魚肉ソーセージ」「ベビーチーズ」、牛乳。1年生20人は「救給カレーがおいしい」「少しご飯が固い」などと感想を話し、食べ物の大切さに感謝しながら給食を味わっていた。

 5校時は5年生23人が体育館で避難所体験。2011年3月11日に発生した東日本大震災時のある避難所の様子をビデオで見た後、日高振興局の防災担当者が日高振興局に常備されている防災グッズや保存食を紹介した。

 続いて防災担当者をメイン講師に、町役場職員や同小教諭らと一緒に避難所で使われている「段ボールベッド」の組み立てに挑戦した。児童たちは12~13分で完成させたベッドに寝そべりながら感触を確認。「床より段ボールの方が柔らかくて寝やすい」「5~6人乗っても壊れなかった」と話し、「保存食も日ごろから準備して災害に備えたい」と気を引き締めていた。

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